福井県の山逍遥
2006.09.より登山順

若狭の山三山飯盛山・多田ヶ岳・頭巾山

  [福井]   飯盛山   584.49m  (福井県小浜市)99
[福井]  多田ヶ岳   711.97m  (福井県小浜市)
 [福井]  頭巾山   871.04m (福井県おおい町)
第3回 2013.05.03. 野鹿の滝より、「頭巾山」を往復。
第2回 2013.04.28. 妙楽寺野代コースより、「多田ヶ岳」に登り、下りは林道コースへ降りる。
第1回 2013.04.16. 飯盛寺より、「飯盛山」を往復。

   2013年05月03日(祝)3回 「頭巾山」初登山



 五日ほど前に多田ヶ岳に登った時、頂上の崖下に満開の石楠花の木を見付けた。ガイド本によれば同じ近くの若狭の山
「頭巾山」には石楠花が自生していると書いてある。近くだから頭巾山のシャクナゲも満開と確信し呼びかけたら4人になった。加賀ゆめのゆに7.30分待ち合わせ。この間の多田ヶ岳は案外早く着いたので楽観していたが、今回はゴールデンウイークの渋滞に巻き込まれた。小浜市街に入る前の南川の堤防を左に折れ、国道162号線を京都に向かって走る。ここまでくると車は少なくなる。道の駅「名田庄」に着いたのは10.30分。ここで最後の休憩。トイレを済まして道の駅手前を納田終の方へ進む。「野鹿ノ滝」を目指す。途中林道は左に分岐し野鹿谷を遡る。道は細くなるが舗装してある。野鹿ノ滝の駐車場に車を置く、と書いてあるが、それらしき駐車場が無い。




 少し行きすぎて舗装が切れた所の、林道の広い所に車を置く。10.50分。集合場所から4時間近くかかってたどり着いた。林道は谷沿いに続いている。頑丈な車なら入り込んでも大丈夫。









 
車を置いたすぐそばに「頭巾山登山道入口まで1.2km」と書いた標識があった。







 
新緑の林道を歩いてゆく。









 
「野鹿谷シャクナゲ群落保護林 入口」の標識が建ち、ここまで入り込んだ車が見える。11.20分。






 
看板によればシャクナゲ保護地は、ここから登ってたどり着いた尾根より、県境稜線に至るまでの尾根のようだ。「頭巾山登山道入口対岸へ」の標識がある。








 
一度、川へ降り対岸に渡って、杉林の中のジグザク道を登る。良く手入れされており、緩やかなジグザグ道になっている。







 
相棒の云うには曲がり角は60数回。ようやく尾根の端に登り着く。初めて木間越しに海が見える。12.00時。石楠花の木が現われ花を着けている。







 
尾根の上で抹茶休憩。相棒がお茶を点ててくれる。シャクナゲは背が高い木があちこちに群生しているが思ったほど花を着けていない。しかも遠くに見えるのが多い。












 
一休みして尾根を登り出す。杉林の中と違って、ゴツゴツの岩の道になる。「イワウチワ」が咲いている。大きな岩の横を通る。









 
ここまで来るとシャクナゲは見えなくなる。急坂でロープが下がっている。すれ違いが出来ないので上で降りてくる人が待って居る。







 
この難所を過ぎると稜線が見え、稜線の左端に祠が見える。あそこが頂上らしい。








 
12.45分に頂上到着。「古和木権現」が祭られているらしい。京都府の古和木集落から参道が登って来ているらしい。






 参詣者が宿泊するおこもり堂があるとガイド本には書いてあったが潰れていた。その横で昼食。
 三角点情報「頭巾山」
三角点名・納田終村
等級・2等三角点
標高・871.04m
 






 
「青葉山」が見えるが富士山の格好に見えない。頂上が大きく二つに分かれている。










 
小浜の方も見える。







 
東の方には山がいっぱい。小浜・敦賀辺りの山だがまだ見分けがつかない。子ども連れの登山者も食事中。




 
西の登ってきた尾根。この先で右の尾根に入る。三角点は祠の裏にある。




 
地図を見ると海は北の方になる。







 
今日の参加者は、相棒K君とS女史とN氏の4人。13.30分に下山開始。









 同じ道を戻り、新緑の林道を歩いて降りる。14.40分に停めてあった車に到着。







 
車を少し戻して「野鹿ノ滝」を見学。15.00時。


 あとはひたすら家路に急ぐ。山を歩いている時間よりも、車に乗っている時間の方が長い。それでも日が長くなったので明るいうちに到着した。




             **次回登山は、5/6富山県「赤祖父山」へ**



   2013年04月28日(日)2回 「多田ヶ岳」初登山



 
先日、飯盛山の帰りに登山口は確認して置いた。その「多田ヶ岳」に相棒と出かけた。多田ヶ岳は青葉山、飯盛山とともに、若狭三名山になっているらしい。いずれも小浜市にある。敦賀ICで降りて国道27号線をひた走り。小浜市街に入る前の南川の橋の、少し手前、和久里信号を左折して野代の「妙楽寺」を目指す。妙楽寺の駐車場に入らず、そのまま進むとすぐ林道になり鹿除けのゲートがある。ここまで2時間20分。





 開けて入り込み400mほど進むと「入山厳禁」の看板がある。9/15日より11/30日まで入山禁止。登山者は区長に許可を取る事。12/1日より9/14までも無断に入るべからず。情報では松茸が採れるらしい。我々二人は単なる登山者です。入山お許しください。この看板の前に車を置き林道を歩き出す。9.50分。








 案内板に従って進むと林道突き当りに小さい石橋があり「多田ヶ岳登山口・野代コース」の標識がある。10.00時。地理院地図には尾根を直進する登山路が記入されているが、今は全然使われていないようだ。







 荒れた沢沿いに登って行く。若狭の山は鹿が多くて下草が無く、どこでも登山路に見える。赤テープが頼り。時々小さな標識があるとホッとする。途中から右の斜面をジグザグに登り出す。







 尾根の上に出たが、登山路は尾根を進まない。相棒は尾根に登って行ったが呼び戻す。テープは斜面を這っている。とにかく複雑な道で方向が全然判らない。しかも急斜面に付いた道は滑り落ちそうな箇所が続く。






 11.50分、ようやく多田ヶ岳らしきピークが左手に見えてきた。ここも急斜面の山肌の道。途中に崩落個所があり高捲きする。下の谷をずーっと遠回りするので頂上は中々近くならない。







 多田の方向を示す標識に出た。今日初めての本式の標識だ。野代から登って来て多田ヶ岳を目指しているので、「多田」は、多田集落の方から登って来ている林道に出る分岐だろう。この分岐は地理院地図に載っている。初めて自分の居る場所が判明。この先急坂をジグザグと登って多田ヶ岳頂上到着。12.55分。3時間も掛かっている。



 ここまで全然展望が無かったのに、狭い頂上だけは360度の展望がある。





 
青葉山は「若狭富士」そのもの。




 
眼の下に小浜市街。向うの山は「久須夜ヶ岳」




 
東の方に山が連なっている。高島トレイルの山々と思われる。






 
2等三角点が在る。
三角点情報「多田ヶ岳」 
 三角点名・多田村
等級・2等三角点
標高・711.97m







 
相棒と記念撮影。今日は他に単独登山者二人とすれ違う。今日の登山者は日曜の晴れなのに4名かな。








 
尾根の先を少し進んで降りると、行者姿の石像があった。戻る時、斜面を登ってくる新しき登山路らしきものを見付ける。標識も何も無し。情報も無かった。







 
頂上真下の山側に満開のシャクナゲの木を発見。









 
2本しかない大きな石楠花の木が満開で、濃い赤い花をいっぱい付けている。






 
天気が良くて一時間も長居した。下山は、滑り落ちそうな斜面の続く道、あっちこっちと方向が判らなくなる道を安全に戻れる自信が無くて、「多田」の方へ降りる事にした。地図を見れば、登ってきた道の半分以下、あるいは3/1位で林道に降りられることになっている。もっともそれからの林道歩きがとても長い。





 
立派な標識のあった地点までは、簡単に降りられると思ったが、先を行く相棒が道を外してテープが無くなった。下草が無くてどこも登山路に見える。呼び戻してあちこち探しまわって、標識より下の方の地点に出た。14.35分。ところが多田の方へ降りる道は、谷へ降りるようだが登山路が崩壊している。それぞれ降りやすい所を、木の枝にぶら下がって滑り降りる。だいぶ下で赤いテープを見付けて一安心。その先で多田ヶ岳登山路の→があった。こんな所から頂上へ道を付け変えたようだ。ひょっとすると石像のあった所に有った道に出るのかもしれない。14.55分。






 
この先もテープが頼り。谷が狭くなり滝があるようで、右側の斜面に登って行く。










 
15.50分にようやく林道終点の広場みたいな所に降り立つ。ホッとする。






 
とにかくこれで半分藪漕ぎの登山路は終り、長い長い林道歩きになる。林道途中から降りて来た方面を写すが、どれが多田ヶ岳か判らない。








 
45分も林道を歩いたら、ゲートに着いた。「林道多田線始点」の標識がある。そこは「若狭西街道」の遠敷トンネルの出口だった。右にすぐトンネルがある。車の通る大通りである。左に街道を1.5Kmほど歩くと今度は「多田トンネル」に出る






 
実はトンネルに歩道があるか心配してきたが、ちゃんと歩道が付いていて一安心。1キロ程の長いトンネルを歩く。時々車が通る。反響音が凄い。トンネルを抜けて左折すると野代の集落だ。妙楽寺は高台にあるので坂を登って行くのが辛い。






 ようやく鹿除けゲートに到着、ゲートの鎖を外していたら、後ろから軽四が来て、荷台に乗せてもらって置いた車まで送ってもらう。500m程だが大変ありがたかった。標高の割には大変な山でしょう?と云われた。まさにその通り。車を置いた上部に建物があり何か仕事をしているようだ。もう17.20分になっていた。降りも3時間以上掛かっていた。



 地図を付けたいが自信が無くて載せられない。登山路が考えていたより、とにかく判り難いという印象。用心して登られるのが良いようだ。



               **次回登山は、4/29福井県「飯降山」へ**




   2013年04月16日(火)1回  「飯盛山」初登山



 相棒が若狭の山を、登り残しているので登ろう登ろうと云う。「青葉山」は登っているが他はあまり知らない。京都府や滋賀県との県境の山は、奥深そうで後回しにして今回は小浜市の
「飯盛山」に登る事にした。小浜市の飯盛と云う地区の飯盛寺と云う寺から登るらしい。地理院地図には登山路は、林道の先より頂上近くを通る点線が記入記入されているが、案内本ではここを通らないし、ここを通った記録もない。


 加賀ゆめのゆ駐車場で相棒と待ち合わせ、7.45分に出発。高速敦賀で下車、国道27号線を走る。小浜手前で左に国道162号線に乗り、尾崎信号より右に「若狭西街道」を走る。法海と云う地区で左に「飯盛寺」を目指す。




 村の突き当りの飯盛寺の駐車場に車を入れる。10.15分着。相棒を乗せてここまで2時間半。結構遠い。寺務所があり駐車料金300円を払う。山へ登ると云ったら、住所氏名と同行人数を書く事を求められた。登山届も兼ねているようだ。向こうに見える稜線の一番遠い丸い山が「飯盛山」だと教えてもらう。






 駐車場から一度外側の林道に出ると仁王門がある。仁王門をくぐって、まっすぐずっと先の石段を登って行くと「飯盛寺本堂」出る。寺の名前は「はんじょうじ」で、山の名前は「いいもりやま」らしい。







 茅葺の本堂は国指定の文化財とか。室町時代と書いてある。鐘楼もある。








 
仁王門の前の道を少し進むと、少し降って突き当りに滝がある。大岩の高い所から細い滝が落ちている。滝へ降る左に「飯盛山登山口、若狭三名山ノ一、標高約500米」と書いた標識がある。10.40分。







 竹藪を過ぎると、滝の上流の沢沿いを登って行く。荒れた道ではっきりとしない。所々のテープが目印である。主として沢の右側を登って行く。









 
11.20分、少し明るい沢の縁で抹茶休憩。








 大きなナメ滝が現れ、それを捲いて右の斜面を登って行く。11.50分に尾根の上に登り着く。案内本では、地理院地図の357mピークに登り着くが、ピークの先の鞍部に登り着いた。ここからは快適な尾根歩きとなる。12.00時頃、地理院地図に記入のある林道からの道と合流地点に出るが、特に標識は無し。道もはっきりと確認できない。






 ようやく進行方向右に、頂上らしいピークが木の間越しに見えてきた。右に回り込んで頂上に到着。12.20分。頂上は大きく刈り込んであり、小浜市の方だけが開けている。一番高い所に三角点が在り、大きな三角点紹介の看板がある。







 小浜湾が見え小浜の町が見える。









 その右側に「多田ヶ岳」が見える。まだ登った事は無いが間違いないと思う。頂上を越えて行く下山道がある。






 三角点情報
 三角点名・飯盛山
等級・2等三角点
標高・584.49m
 加賀低山徘徊部太田様の札もある。







 日向で昼食。13.00時頃下山開始。登ってきた道を忠実に降りる。ツツジも咲きだした。









 ツバキもある。鹿が多いらしく、小さな花は見当たらない。







 一ヵ所だけ海が見える地点があった。後は谷に降りるので、暗い感じの荒れた沢筋を延々と降りる。








 登り口の滝まで降りて来た。大きな岩の上に赤い炎が描かれ、その前に不動明王の石像がある。滝は岩の途中から細く落ちている。沢は大岩の裾を回り込んでいるので、滝の水は何処から来ているのか不思議である。






 14.25分に駐車場まで降り立つ。今日飯盛山に登ったのは、我々二人だけのようだ。門前の八重桜が満開である。


 帰途に、次回登山を考えている「多田ヶ岳」の登山口を確認に行く。







 「妙楽寺」と云う寺の駐車場の横の林道に入り込むらしい。妙楽寺拝観受付で確認する。間違いなく登山口らしい。妙楽寺は参道の先の仁王門をくぐって登って行く。







 参道途中の濃い色のスミレ。










 参道途中のピンクのイカリソウ。







 「本堂」は国指定の文化財。実に雰囲気の良いお堂である。中には国指定の「千手観音像」。これも素晴らしい。ほれぼれと見とれてしまう。遠敷の里の仏像めぐりは、だいぶ昔に歩いた事がある。大好きな土地である。






 ついでに「多田寺」に寄る。多田ヶ岳の多田も多田寺の多田も、この辺りの地名に拠るものと思われる。仁王門の先に本堂があり、鍵を開けて解説がある。大きな、国指定文化財の薬師如来が立って居られる。秘仏だったそうだが、今はいつでも拝観できるようだ。何でも聞き入れてくれる如来なので、はっきりと願い事を口に出して拝むように、と云われる。健康をお願いします。聞こえました?。






 寺の裏に回ると墓地に「多田満仲公之墓」がある。多田満仲は能楽に名前が出てくるので、この墓を探しに来た事がある。「北陸三県の謡曲古跡案内」と云うホームページも、私は書いている。






             **次回登山は、4/21「藤倉山」へ**

表紙へ戻る