2006.09.より登山順
[県外] 佐渡の最高峰「金北山」 (新潟県) 37 [県外] 佐渡の野外能舞台探訪 (新潟県) 37 |
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第2回 2020.10.24.-25 白雲台より、佐渡最高峰「金北山」を往復。 第1回 2010.10.26.-28. 佐渡の野外能舞台探訪。 |
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2020年10月24日(土)-25日(日)2回 白雲台より「金北山」往復 佐渡は能楽の盛んな土地柄である。野外の能舞台が30以上残っている。能楽の大成者「世阿弥」が、晩年流されていたので、その影響もあるのかもしれない。そんな訳で能楽師の端くれとして、佐渡は何度か訪れている。10年前にお弟子さんと「野外能舞台」を訪ねて来たこともある。その時「大佐渡スカイライン」を通る予定だったが、急な積雪で閉鎖されていた。今回は初めての佐渡の山歩きである。 予定としては一日目は、NS女史と小松を5.30分に出て、直江津港発9.30分のフェリーに乗り、佐渡小木港11.10分。登山口のスカイライン白雲台に13.00時前に着き、往復4時間で「金北山」を登ってこようという計画だった。ところが直江津に向かって走っている所に、佐渡汽船から電話があり、今日は強風のためフェリーが欠航となりました。新潟からは出ますので変更していただけませんか?、と言う連絡だった。宿も予約してある事だし、天気が悪ければ島内観光でもすればと、変更を頼んで、そのまま新潟港ヘ向かう。ずいぶん遠回りになったなー。 新潟港発12.35分のフェリーに乗る。天気が悪い。とりあえずイベント広場で、持ってきた弁当で昼食。所がしばらくしたら船が揺れ出した。手すりに繋がって歩くのも困難。 我々3人それぞれ横になるもの、トイレに籠るもの、イス席で居眠りをき寝込むもの。15.05分になんとか佐渡に上陸。 予定では、2日目は佐渡北端の「大野亀・二ツ亀」辺りをトレッキングの予定にしていたので、歩けなくても景色だけでも見てこようと、佐渡一周道路で佐渡北端を目指す。16.10分に「二ツ亀」に到着。ホテルの裏に周る。 大きな岩山二つが「二ツ亀」らしい。干潮の時は島と繋がるらしい。海水浴場らしい。 向こうに「大野亀」が見える。あのピークに登り、賽の河原遊歩道でここらあたりまで歩く予定だった。 車で「大野亀」まで移動。この辺りが「カンゾウ」が咲くらしい。写真でよくお目にかかる。鳥居から登山道が続いているのが見える。 ここから海岸線の方へ降りてゆく。明日は晴れてほしいなー。 18.00時近くに、相川近くの海岸のホテルに到着。もう真っ暗だ。金北山に登る予定にしてあったので、18.00時到着で申し込んであった。予定通りか。風呂に入って美味しい食事を頂きバタンキュー。 25日二日目・朝食後庭を散歩。なんとか今日は晴れそうだな。 「中部北陸自然歩道・御台場」の標識があった。北陸三県でよく見かける看板。新潟県にもあるのだな。江戸後期に異国船に備えて大砲が置いてあったらしいぞ。 今回の仲間二人を、部屋のテラスから撮る。元気いっぱい。 すぐ下が「海府海岸」で岩場か続いている。遊覧船の出る「尖閣湾」も近くだ。 今日も風が強そうだな。今日は「金北山」に登る予定。 相川の佐渡奉行所跡から「大佐渡スカイライン」を登り出す。途中に「佐渡金銀山遺跡」を通り抜ける。標高850mの白雲台まで上がる。なかなか高い。ぐんぐんと高度を上げてゆく。 9.35分に「白雲台」に到着。思ったより車が少ない。風が強い。車のドアを開けたらドアが外れるのかなと思うくらい開いた。危ない。建物の周りが展望台になっている。 北の方の手前、白いドームレーダーが見えるのが「妙見山」。遠く霞んでいるのがこれから登る「金北山」らしい。 西は昨日上陸した「両津港」と「加茂湖」。 建物の中の案内書で登山届を出す。これから歩いてゆく道路は「防衛庁管理道路」なので、通行するのに許可がいるそうなので、聞いたらこちらで許可を取ります、との事。有難うございます。 管理道路の横に登山者出入口がある。10.00時。 紅葉している。山陰になるので強風が弱まりホッとする。妙見山の大きなレーダーは「ガメラレーダー」と呼ばれているらしい。亀の怪獣である。 単独登山者が追い抜いて行った。他にこちらから登る人は居無い様だ。 思ったより紅葉していて嬉しい。 遠くに頂上が見える。ピークが二つあるのかな?。すぐ手前にレーダーが林立するピークがあり、その左裾を周って越えて行くようだ。 「妙見山」のレーダからの道が合流する。この辺りも風が強い。 右のレーダ―山は立入禁止。裾を周って少し降りてゆく。 西の方はあまり見えないが、海がちょっと見える所があった。昨日泊まったホテルの方面だ。 なかなか遠いぞー。 振り返ると「レーダー山」。裾を捲いて来た。 ブナの林があっった。 赤い花は何だ?。 振り返ると「レーダー山」左に「ガメラ山」、その裾に「白雲台」の建物。 頂上が近づいてきた。建物が建っているのが頂上だった。左のピークはその裾を捲いて通り過ぎた。 鳥居があり下から登山路が登ってきていた。その先の三角の屋根が頂上社だった。11.50分到着。 社殿の前は大展望。左はだ。「両津湾」で、右の「真野湾」まで一望。佐渡島の一番狭い場所 社殿の前に座って昼食。誰もいないかと思っていたのに、下から歩いて登って来た団体さんがいた。 社殿の隣の石造物の間に三角点があった。三角点も石造物中に納まっている。
団体さんに写真をお願いする。今日登山中に「ヒョウ」が降り、辺り一面が真っ白になったらしい。79歳の老人と話する。下から登って来るのは大変体力が要るな。我々白雲台からでもヘタヘタだ。佐渡は春はお花が奇麗という人がいる。鹿や猪がいなくて花が奇麗らしいな。 下山開始。 下から見るとこのピークが頂上に見えたな。陽が射してきた。紅葉が燃える。 「レーダー山」と「ガメラ山」と、下に「白雲台」。同じ道を降りる。 団体さんもこの道を降りる。バスが迎えに来るらしい。 「妙見山」経由で降りる予定だったが、へたばったので登らなかった。恥ずかしいね。情けない。 もう頂上も見納めかな。 てくてくてくてくー。 ようやく「白雲台」が見えてきた。13.45分に到着。観光バスも登ってきている。帰りも両津港発のフェリーになった。16.05分に乗って、新潟に18.35分に到着。揺れるフェリーは横になって過ごした。 帰りの高速はN女史が全部運転してくれた。無事今日中に小松迄たどり着いた。 ■次回登山は、10/29加賀「茶臼山」へ■ 2010年10月26日(火)-28日(木)1回 野外能舞台探訪 能楽師の端くれとして、お弟子さんと佐渡へ旅行に行ってきた。佐渡の神社には、古い能舞台が幾つも残っている。そんな野外の能舞台を見てあるこうと言う訳だ。ついでに紅葉で綺麗なはずの「大佐渡スカイライン」を走って来よう。頂上は「妙見山」で1042mである。結構標高が高い。ところが急に寒波襲来。直江津からのカーフェリーは、欠航かも知れぬと言われたが、なんとか就航した。だが揺れて船酔いしそうになった。しかし佐渡に着いたら、積雪の為大佐渡スカイラインは閉鎖であるとの事。残念。そんな訳で、山の写真は無くて、能舞台の写真だけ載せておく。廻った順番で並べてある。16箇所の舞台を見てきた。 10人乗りのレンタカーに10人。普通車だから少し細い道でも入り込める。羽茂町大橋の「張弓神社」の能舞台である。使われていないようだ。 羽茂町本郷の「草苅神社」の能舞台。でっかい頭の、茅葺の屋根が素晴らしい。使われているようだ。 たどり着くのに一苦労した、羽茂町大崎の「白山神社」の能舞台。恰好の良い舞台だが、使っていないので荒れ放題。 両津の宿から近い、両津市住吉の「住吉神社」能舞台。この舞台は橋がかりが無い。演能の時に付けたものだろう。 両津市原黒の「諏訪神社」の能舞台。今でも薪能なので使われているようだ。かがり火を焚いた跡が残っている。 両津市吾潟の「本間家」の能舞台。この舞台だけが個人の持ち主で、あとはすべて神社に付属している。主人は東京在住の能楽師シテ方。よほど昔に、呼ばれてこの舞台に座ったことがある。 新穂町潟上の「牛尾神社」の能舞台。大きな神社で風格のある舞台である。戸が閉まっている舞台がほとんどだが、ここは前が開いていた。 両津市潟端の「諏訪神社」の能舞台。使われているようだ。 金井町安養寺の「羽黒神社」の能舞台。探すのに一苦労。細い道をくねくね。辺りに集落が見当たらない山の中だ。小さな舞台だ。2間四方のようだ。雰囲気が大変良いが辺鄙なところだ。 畑野町栗野江の「賀茂神社」の能舞台。山の中の広い境内で神社も大きい。。橋がかりが、えらく後ろの方へ続いている。 新穂町武井の「熊野神社」の能舞台。神社拝殿と橋がかりがつながり、拝殿が鏡の間になる。神社より能舞台の方が大きくて立派である。 真野町竹田の「大膳神社」の能舞台。パンフレットに載り、ここだけは一般観光客も覗いてゆく。雨戸がしてないので、勝手に上り込んで、一曲謡ってきた。 佐和田町二宮の「二宮神社」の能舞台。ニクウと読むらしい。順徳天皇の二番目の皇女を祀るらしい。感じの良い舞台だが、使うことはあるのだろうか。 相川の宿の近くの「春日神社」の能舞台である。立札に寄れば、「もともと春日神社に、佐渡で一番早く能舞台が出来神事能が行われていた。かって佐渡に200もあった舞台は現在32となってしまい、春日神社の舞台も明治の初頭に消滅した。平成17年春、神社建立400年に当たり、羽茂町滝平の諏訪神社に在った舞台を、地元で維持が難しくなったので、譲り受けて移築する記念事業が始まり、平成18年に完成した。」 これからも、多くの皆様に薪能の幽玄の世界を堪能いただき、舞台の保存と能の伝承に力を注いでゆきたい、との事。有難うございます。頑張ってください。 羽茂町小泊の「白山神社」の能舞台。国道に面して神社はあった。加賀の白山の末社が佐渡に多い。石臼塚が境内にある。この辺りは石の産地で、使われなくなった石臼を積み重ねてある。 今回最後の羽茂町上山田の「気比神社」の能舞台である。案内板に寄れば「能舞台は羽茂町に七つ、全島で三十五棟保存されているが、国道から見えるのはここ一つである。」。寄せ棟・かや葺と書いてあるが、かわら葺に代わっている。ちなみに敦賀気比神社の国宝大鳥居はこの地の木で建てられたと書いてある。 ここにある案内板より、両津春日神社の案内板の方が新しいから、現在32の舞台が佐渡にあると思われる。今回はちょうど半分の、16の能舞台を訪ねてきた。いつか機会があれば残りも訪ねたい。 |