福井県の山逍遥
2006.09.より登山順
福井県池田町付近銀杏峰と部子山

[福井]  銀杏峰  1440.61m (福井県大野市) 56
[福井]  部子山  1464.38m (福井県池田町)
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第2回登山 2018.09.19. 大野市の「宝慶寺いこいの森」より林道を進み「小葉谷コース」で「銀杏峰」を往復。
第1回登山 2011.10.10. 池田町の「能楽の里牧場」の上より、「部子山」の頂上を往復。

  2018年09月19日(水)初登山 宝慶寺いこいの森小葉谷より銀杏峰往復



 
「銀杏峰」は初めてである。S女史が登った時感想を聞いたら、登りごたえがあるよ、とかで今まで敬遠していた。この度、福井県の登り残した山を登ろうと、ハッパを掛けられて銀杏峰に登ることにした。銀杏峰は地理院地図に「げなんぽ」と仮名が振ってある。ギンナンホウがなまったものだろう。隣の山の「部子山・へこさん」は登っているので、場所は知っていた。大野市の「宝慶寺いこいの森」から入り込むらしい。



 6.00時に加賀ゆめのゆでS女史を乗せ。加賀ICから乗り福井北ICで降りる。そのまま中部縦貫自動車道の無料区間が大野ICまで続いていた。便利になったものである。県道34号線を走ると「宝慶寺いこいの森」に着いた。ここから「名松コース」が始まっている。このコースは距離が長いので、今回は「小葉谷コース」を登る予定で、いこいの森の林道をそのまま登って行く。4kmほど上る。ほとんど舗装されている。やがて左側に大きな駐車場が現れた。我々一台だけだったが、77才の男性が現れて二台になった。07.45分。




 登山用意していたら、山の稜線に光が差してきた。あそこが頂上ですか?と男性に聞いたら、あの稜線を左に進むのだそうで、ここから見えないらしい。地図を見ると、この地点から稜線まで、標高差650mを一気に直線に登るコースになっている。標高線が細かく詰まり、急坂が続いている。まさに先が思いやられる。今まで登るのを諦めていた理由だ。名松コースは、登り坂は少し緩やかだが、距離は2倍ほどあるし標高差も300m以上も多くなる。車二台で一周する人が多いようだ。




 7.55分。駐車場前の鳥居をくぐって登山路に入る。地図を見ると登山口の標高は750m位だ。車は無いので下から歩いて来たのかな、二人組が先に出発。一人の77才男性は元気ですぐ追い越して行った。我々二人はのんびりと歩きだす。








 いきなりの急登。








 8.17分、林道に合流。この林道は車で登って来た林道の続きだが、めちゃくちゃ遠回りしているので、歩くには不向き。30mほど左に歩くと続きの登山路がある。






 林道から5分ほどで、鉱山跡分岐の標識がある。「海抜約・850m」と書いてある。右へ行くと昔の鉱山の石垣があるらしい。左へ登って行く。ロープの下がった坂が続く。

 
 いろんな花が咲いている。





 オトコエシ          キンミズヒキ        ツクバネソウ



 クルマバハグマ        ホツツジ



                              ヤマボウシ




 ブナの木が段々と増えてくる。9.25分に「ブナの木」の標識に着いた。ブナの木のある展望台だ。「海抜約・1100m」と書いてある。




 大野市が俯瞰できる。




 向こうの山並みの一番低い所は、数日前の新聞に載っていた「石川県小松市から福井県勝山市までの国道416号線が繋がって完成祝いがあった。」との記事。国道416号が通っている場所である。左が「越前甲」と「大日山」と「加賀甲」だろう。越前甲に登るのに便利になったようだ。





               アキノキリンソウ       クルマバハグマ



 モミジバハグマ       ダイモンジソウソウ



 9.50分にまた下界が望める地点があった。右に「白山」が見えてきた。






 10.00時に標識。「此より急登要注意 海抜約・
1.200m」と書いてある。「銀杏峰の貴重な植物を守りましょう・銀杏峰を愛する会」と書いてある。


 ここまで急坂をよじ登ってきたのに、今更「此
より急登要注意」の看板にガックリ。






 何?             カニコウモリ         サラシナショウマ



               トモエシオガマ        トモエシオガマ



 ノジギク?          シライトソウ        アキギリ



 トリカブト         アキギリ           ダイモンジソウソウ



 カメバヒキオコシ        ユキザサ





 11.15分「此より急下り要注意 海抜約・1.300m」の標識に出る。


 どうやら急坂も先が見えてきたようだ。







 隣の「部子山」が見えてきた。銀杏峰とほとんど同じ標高だ。二つの山の間に登山路無し。






 11.20分。標識「此より極楽平-頂上 海抜約・1.380m」と書いてある。


 朝、一緒に登った77歳の男性が早くも降りてきた。もう坂はありませんと慰めてくれた。






 頂上一帯は広い台地だった。向こうに見える、ぴょこんと突き出たのが頂上らしい。




 左手に「白山連峰」が見える。雲が湧きつつある。別山から三の峰まで見える。




 道の真ん中に「リンドウ」群落があった。














 11.45分に、銀杏峰の頂上に到着。三角点がある。









 途中で追い抜いて行った15人ほどが、全員食事中








 小さな祠がある。石仏二体。








 「白山」




 白山の右側の方に「荒島岳」。




 南の方は岐阜県境の山々。能郷白山や冠山や金草岳辺りと思われるが判別出来ず。





 三角点情報「銀杏峰」
 三角点名・北大雲
等級・三等三角点
標高・1.440.61m

 三角点の側で昼食休憩。一時間のんびりしていたら、全員下山していって我々だけになった。登って来た道を降りる人が大部分である。





 我々も12.45に下山開始。部子山の方へ降りてゆく。





 少し降りた地点に「極楽平・根曲り疎林帯・周回トレッキングコース」の分岐がある。少し寄り道してみる。









 途中に「希望の鐘」なるものが下がっていた。鳴らしてみる。






               ユキザサ




 急坂で転ぶのが嫌で、ロープに繋がりながら、用心して降りていたら、3時間以上も掛かり、16.10分に鳥居が見えてきた。









 一番最後で、駐車場には我々の車だけ残る。


 自分としては、久し振りに標高差の大きい山に登って来た。標高差700mを登った。何とか登れたぞ――。







           銀杏峰「YAMAP」による記録
   ■活動日  2018/09/19(水) 07.45-16.13
   ■活動時間 7時間50分 Ⓢスタート7.45→(7分)→登山口7.52-7.58(6分)→3時間43分→
         銀杏峰11.41-12.51(1時間10分)→3時間22分→Ⓖゴール16.13
   ■活動距離 4.3km  ■高低差 701m ■累積標高上り/下り 715m/723m
   
■次回登山は、9/23岐阜県の「福地山」へ■



   2011年10月10日(祝)初登山 能楽の里牧場より-部子山往復



 仲間のS女史が「銀杏峰」に登ってきたと云う。登りごたえがあったらしい。どんな山かと調べていたら隣に
「部子山」を見付けた。これならば私でも登れそうだ。変わった名前の山だ。本に寄れば、福井県出身の継体天皇の妃「目子媛」を祀った山で、目子ノ岳が部子岳となまり、いつの間にか「部子山」になったという。山頂近くに牧場が出来たみたいで、林道が出来、それを利用すれば20分くらいで登山できると書いてある。いくらなんでも、それでは登山と云えないので、本「福井県の山」の通り、牧場の下の方のゲートから、牧場内の道路を登る予定である。



 加賀ゆめのゆに、7.30分待ち合わせ。車一台で高速に乗る。今日はN氏とS女史の三人。福井インターで降り、一直線国道158号を走り、途中「小和清水奈良瀬トンネル」を抜けた所で、「上新橋」を渡らずに直進して「池田町」に向かう。池田町より「水海」地区に向かう。水海には、田楽能舞の伝わっている「鵜甘神社」がある。能楽師の端くれとして、能楽の古里として訪ねた事があるので、地理は少し判る。その道をそのまま進むと左に大きな林道の分岐があった。舗装のしてある立派な道である。下の看板があった。13キロとは長い林道だ。




 始めは広くて舗装がしてあるが、段々と細くなってくる。すれ違いが困難になってくる。上から車が降りてこない事を祈るのみ。やがて時々舗装が切れる。車の底をこする。5番ポイントの分岐に初めて表示板。右の道を登る。





 牧場の下の方のゲートに車を置く予定だったが、ゲートがUターンをするように後ろ向きに付いており、舗装道路になっていて、調子が出ていて、道も狭いし、半分気付かず通り過ぎたようだ。3番ポイントのヘアピンカーブの上に広場があったので車を止める。9.35分。









 そこは牧場の最上部だった。牧場に入る道にはゲートが閉まっている。能楽の里牧場の御影石の標識が見える。その後ろの小山に階段が見える。あそこが展望台で、地図に1321mの記入してある地点だろう。










 林道を歩き出す。ブナの林が少し紅葉している。9.50分、第2ポイント通過。









 林道を回り込んだら、初めて前方に部子山の頂上らしきものが見えてきた。霧がかかっている一番奥の微かなピークが、山頂らしい。林道の脇に車が4.5台留まっている。登山ではないらしい。ラジコンの飛行機愛好者らしい。1m以上もある大きな飛行機だ。横の尾根まで登ると、四方が開けているので、そこから飛ばしている。








 その脇を通り抜けたら、10.00分。第1ポイントに出た。第1ポイントからは旧道登山路が尾根を登っているので入り込む。気持ちの良い道である。











 周りに背の低いブナがあり、実が付いている。最近やっとブナの実だと分かるようになった。









 10.05分、鳥居のある部子山神社跡に出る。建物があるが雪囲いの戸締りがしてあり、中は覗けない。神社でも無さそうだ。










 先へ進み、少し降ると林道の最終地点に出た。第0ポイントである。少し戻った所にあずま屋が見える。無理をすればここまで車は入れるのだ。ここから登山路になるが、頂上まで10分の立札がある。林道入り口の看板には30分になっていた。









 しばらく登ると、木が低くなり、周りは開けて草原の尾根歩き。イチゴの花が残っている。











 この花は判らない。










10.25分、部子山山頂に到着。欠けた三角点が在る。

 三角点情報「部子山」
 三角点名・部子山
等級・2等三角点
標高・1464.38m
所在地・福井県池田町








 「目子媛」を祀ったと思われる祠がど真ん中にある。この案内板は加賀の低山徘徊部の物である。なんとなく雲か霞で、遠くの山は見えない。N氏に紅茶入れて貰う。美味しい。










 すぐ隣が銀杏峰である。どっしりとした大きい山だ。お天気が良ければ、白山、御嶽、乗鞍から福井市から日本海まで見えるらしい。目の下の大野市が微かに望める。








 「ツリガネニンジン」だと思うが、色が白い。













 記念撮影をして、11.05分下山開始。とうとう誰も登ってこなかった。







 反射板の左に鳥居と神社跡、下がった所があずま屋、その向こうの林道に車が何台も置いてあり、尾根に登って飛行機を飛ばしている。






 第0ポイントまで戻ったら、車が1台登って来ていた。頑丈な車ならここまで登ってこれるのだ。私の乗用車では無理だろう。神社跡には登らず林道を歩く。林道にあるのはあずま屋ではなくて、真新しい避難小屋だった。林道に車を置いて、尾根で飛行機を上げているのを覗きに行った。大きな飛行機をラジコンで飛ばしていた。この尾根の最上部に反射板がある。尾根の上は歩きやすいので、直接車の置いた地点を目指す。








 あと少しの所で藪が深くなり、藪を漕ぐ。笹の林の中を行く。笹より帽子だけが辛うじて見える。











 11.50分、車を置いた広場に降りる。もう牧場に牛は居ないかと思ったのに、五頭ほど草を食べている。









 牧場入り込み登る予定だったルートを確認。牧場の反対側のふちに、牧場の道がここまで続いている。池田の町が見える。広場で食事をして、コーヒーも入れて貰って、長い林道をソロソロと降りる。林道の入口に着いたのは、13.30分だった









 帰りに久しぶりに、田楽能舞の行われる「鵜甘神社」に立ち寄る。ついでに池田の中心部にある「須波阿須疑神社」にも参り、隣の「能楽の里歴史館」に入り、ビデオで、水海の田楽能舞の様子を見る。私と同じ囃子方の太鼓が映っており、中々の活躍で興味深くて面白い。






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