2006.9.より登山順
[日本百名山] 火打山 2461.73m (新潟県)137 | ||
第1回 2016.09.22-23 笹ヶ峰より往復 | ||
2016年09月22-23日(木金) 笹ヶ峰より往復 「火打山」は若い頃一度登った事がある。1964年であるから52年前の事である。燕温泉から妙高山、さらに火打山に登り笹ヶ峰に下山した。二十歳中頃に友達ワン公君とテントを被いて登ったのだが、あまり記憶が無い。 今年5月連休に友達と妙高市の「アパリゾート上越妙高」にドライブに行った時、裏山の展望台に登ったら目の前に「頸城アルプス」が拡がっていて感動した。「妙高山」が目の前、その右肩に「火打山」が覗いている。左が「黒姫山」で、鞍部に「高妻山」が見える。妙高・火打・高妻の三山は日本百名山である。高妻山は登った事はないが、手前の黒姫山には登った覚えがある。この頸城アルプスの最高峰は火打山である。家へ帰ってからネットで調べていたら、無性にこのあたりに入りたくなった。長い間この山塊には足を踏み入れていない。火打山あたりの紅葉の写真を眺めて、秋頃には登りたいなと思っていた。 「火打山」に登るのに、笹ヶ峰の登山口より日帰りで往復する人が多い。日帰りで「火打山」と「妙高山」二つを登ってくる人もいる位だ。しかし老人としては「高谷池ヒュッテ」で一泊すると、何とか登頂出来るのではないかと考えた。高谷池ヒュッテのHPを開いて驚いた。秋ごろ予定していた日が全て満室になっていた。紅葉が人気の山らしい。土日はすべて満室になっている。ヒュッテが工事中で宿泊定員が38名なのも影響しているのかな?。秋分の日が翌日が平日なので空いていたので電話して二人分予約する。ヒュッテは妙高市市営の小屋である。午後3時までに小屋に到着してくださいとの事。もし遅れる場合は必ず電話して下さいと、予約番号と電話番号を教えられた。電話をしないと遭難扱いになる様だぞー。 9月22日(木)第1日目 出発の前に台風が来た。各地で水害。S女史から中止にしようかとメールが来た。しかし台風は太平洋側へそれて通過するもよう。現地に電話して道路状況を聞き、台風一過の晴天を期待して決行することにした。この機会を逃すと次はいつ登れるか判らない。早朝4.00時に小松市民病院の隅で落ち合い高速に乗る。上越JCTで上信越自動車道に入る。妙高高原ICで降り右へ少し進むと、杉野沢・笹ヶ峰高原への道が分岐している。右折して杉野沢の集落を抜け、スキー場のふちをどんどん高度を上げてゆく。左に明星荘という小屋があり、その先に「火打山・妙高山登山口」の標識があり、道の両側に大きな駐車場がある。右の駐車場に車を入れる。7.40分。広場の一角に登山口がある。門というより小屋みたいになっている珍しい登山門だ。 誤算だった。天気は思ったより良くない。台風は過ぎたが秋雨前線が居座っていた。小屋到着まで降らないでくれよと、7.55分に登山届を投入し、「登山門」をくぐって登山路を歩き出す。 すぐに気持ちの良い森歩きとなる。木道が結構長く続いている。木道は前日の雨で濡れている。滑り止めのアイゼンを着けたのは正解だった。 8.15分にグリーンハウスからの遊歩道が合流している。グリーンハウスとは、走って来た時に通った笹ヶ峰放牧場の手前にある様だ。 登山道は、「ブナの大木」がどんどんと現れてくる。まことに気持ちの良い登山道である。しかもほとんど平坦な道である。有難い。 少し下って9.05分に「黒沢橋」に到着。大きな黒沢に橋が掛けられている。奇麗な水が流れている。地図に「水場」の記入がある。橋を渡った所で休憩。少し腹ごしらえ。一人追い越して行った。 9.40分に「十二曲り」の下に着く。地図を見ると標高差150mほどを、12曲がりしながら一気に登るらしい。登り口が「12分の1」になっている。 曲がり角ごとに番号が打ってある。長い坂も短い坂もある。10.10分に、「12分の12」の尾根の上にたどり着いた。小雨が降りだして合羽を着こむ。ここからは尾根歩きの、岩ゴロゴロの急な登山路となる。十二曲りの坂道よりも、この尾根の急坂の方が大変だ。 11.55分、ようやく「富士見平」の分岐点に着いた。妙高山・黒沢池方面が右に少し下ってゆく様だ。火打山・高野池方面に左折して登り出す。平というだけあって緩やかな登山路であるが、雨が降って道が荒れていて、おまけに展望もなく、とぼとぼと歩き続ける。 13.10分頃に突然に「高谷池ヒュッテ」に到着。小屋は工事中。一階は全部工事中。何処が受付か判らない。ウロウロしていたら呼びに来た。四角いコンテナが二つ並んでいて、一つが調理場で、もう一つが受付兼事務所だ。窓の受付の上にテントがある。小雨の霧であたりの様子が判らない。ヒュッテの工事作業員が何人も作業している。食事は17時過ぎ。トイレは戸外の簡易トイレ。部屋は建物外側に付いた鉄の階段を上った二階。靴入れの袋を渡される。二階の小さなベランダで合羽を脱ぎぶら下げ、靴を脱ぎ袋に入れ、指定された番号の場所に入る。あまり登山者は居ない。リュックだけ置いてあるのは、雨の中を頂上を目指したものか。着替えてとにかく一休み。ゴロンと横になりひと眠り。 目を覚ましたら二階ベランダから、一瞬霧が晴れて「高谷池」と「火打山」が見えた。おおー紅葉しているぞー。下のコンテナは事務所と調理場。火打山はすぐ見えなくなった。 14.30分頃靴を履いて、付近を探索に出かける。まずキャンプ地の方へ行く。途中に水場がある。高谷池は、池というより池塘の集まりである。テントが三つ四つ張ってある。52年前に登った時にテントを張ったのはここだったのだろうか?。 続いて小屋より火打頂上への道を少し歩く。妙高山への分岐がある。火打山へは池のほとりを進んでゆく様だ。 小雨は降ったり止んだり。小屋は背の高い三角屋根の小屋である。 小屋へ戻ってまたひと眠り。夕方16.40分に、またしばらく火打山が見えた。 満員近くを予想していたのに宿泊者はたった9名だった。 食堂が無いので、二階の両側の二段ベットの真ん中の廊下に、机を置いて夕食。ハヤシライスとカレーライスの食べ放題。 ストーブが点けられた。トイレに行くのが大変。電灯を持って階段を降りて、野外に並んでいる簡易トイレまで行く。まだ小雨が降っている。明日朝は朝食を取らずに、5.30に頂上へ出発の予定である。雨が止んでいなかったらどうしよう。 9月23日(金)第2日目 5.30分に頂上に向けて出発の予定だったが、まだ真っ暗で出発を30分遅れさせて、6時出発とした。小雨は降っていたが、静かで荒れていないので、とりあえず「天狗の庭」辺りまで行き、荒れてきたら戻ろうと言う事にした。誰も出発する人はいない様だ。 高谷池の周りをまわって、一段登ると開けた感じになり、岩が散らばった日本庭園みたいな場所を通る。イ草が生えているような池もある。 赤くなったナナカマドの木がある。天気が悪くてまことに残念。 6.35分に「天狗の庭」と呼ばれる場所に出た。随分と広い湿原。池塘がいっぱいある。ここも湿原のふちの木道を行く。 池を離れて右の尾根を目指す。大きな木が無くなったが、ダケカンバの木は目立つ。 7.35分に「雷鳥平」という場所に出る。ベンチがありちょっと朝食を取る。小屋の朝食を済ませた人が、二組ほど早くも追い抜いて行った。 「ハイマツ」が見られるようになる。 「シラタマノキ」。追い抜いて行った人が早くも降りてきた。もう頂上は近いな。 8.35分に頂上到着。広い頂上。誰も居ない。何も見えない。ここから見える妙高山に期待していたのだが。
三角点は、頂上真ん中のケルンにのみ込まれている。しかも傾いているので、正常なのかは不明だ。 小雨が続いているので、荷物も降ろさず写真を撮りあって、5・6分居てすぐに下山開始。登ってくる数人は、いずれも荷物無しで軽装、半袖の人もいた。我々は小屋より2時間半もかかるので、リュックを背負ってきた。 天狗の庭まで降りてきた。やはり晴れないなー。団体さんが登って来た。早朝に笹ヶ峰より登って来たものらしい。晴れていると紅葉も良いだろうなー。 10.50分頃にヒュッテに戻り着く。ここにも今朝登って来た団体さんが、小屋前のベンチを占領している。しかし、すぐ頂上へ出発していったので、ベンチでコーヒーを沸かしてもらって昼食。ちょっとのんびりしすぎで、11.45分頃下山開始。 12.35分に「富士見平」。14.00時に「十二曲り」の上。14.50分に「黒沢橋」を渡る。 朝登り出して頂上まで標高差350m。下山は1.100m位の標高差。黒沢橋から登山口までの道が長かった。平坦な道なのだが、足が棒になった。16.00時にようやく車に到着。計画予定より40分遅れ。とにかく身体が雨と汗でびしょ濡れ。 杉野沢の集落で「苗名の湯」を見付けて飛び込む。雨の登山だったが、なんとなく満足感はあった。ゆっくりと入浴。今回頂上が拝めたのは、前日のヒュッテ二階からの短時間だけだった。 ★次項2016年第61回登山は、10/03日「大岳山」へ★ 昔の写真引っ張り出しました。52年前の写真である。同級生だったワン公君と二人と「妙高山」頂上。 「高谷池」から「火打山」を望む。 「天狗の庭」だろうな。 「火打山」頂上だと思われる。 「妙高山」の頂上から降りて、へたばって外輪山の間の平地で、テントを張って寝たはずだ。 |